MIYOSHI STORY

軌跡を振り返りながら、
MIYOSHIの強みに迫る

代表取締役社長 佐藤英吉

1967年1月30日生まれ。東村山市在住。大学卒業後、(株)丸井に入社し、売場とバイヤーを経験。その後、電子機器製造EMS事業を営む父親の会社に後継者として入社するものの7年後に倒産。そこからわずか半年で現在の株式会社MIYOSHIを立ち上げ、再スタートを切る。

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MIYOSHIの想い

倒産をきっかけに生まれた 「人のために火をともす」精神。

2001年夏、父の会社が倒産しました。1社下請けでやってきた製造業だったことが原因です。これまで親しいと思っていた周囲の人が去っていく一方で、疎遠だと思っていた人が近くに来て励ましてくれました。人の本当の温かさを一番感じたときですね。こういう人たちにご恩返しできる企業でありたいという想いを込めて掲げたのが“人のために火をともせば我がまへあきらかなるがごとし”という企業理念です。この精神は我々の「すぐやる」行動をはじめ、製品開発や寄付事業などMIYOSHIのすべてにわたって生きています。

社会に必要なものをつくっていく。

通常の企業であれば主力製品の業績を伸ばすために中長期的に計画を立てていくのがセオリーだと思いますが、MIYOSHIはそうではありません。コロナ禍でつくったパーテーション然り、奇跡の福利厚生「モミニーク」然り、私たちがやらなければ困ってしまう人がいる。マーケットに求められているけれど足りないものがある。それならば、やろう!と動いた結果、新しい事業ができあがっているんです。

会社も、お客様も、社会も、 MIYOSHI=三方よし。

MIYOSHIという名前は会社のある三芳町からいただきました。でも実は、もう一つ意味があって「三方よし」でもあるんです。MIYOSHIでは経営がまだ苦しかった2003年から寄付を続けてきました。今では数値目標の最上段に寄付金額を掲げ、それを達成するためにどれだけ利益を出さないといけないかという勝負感をもってやっています。社員からは、「自分一人ではできない社会貢献が会社を通してできた」という喜びの声が上がっており、寄付先にも喜ばれることで次のモチベーションにつながっています。一人ひとりのパフォーマンスが上がり、お客様に良いサービスが提供できる事で社員も会社もしっかり潤い、そして寄付を通して人に喜んでもらう。こういう三方よしのバランスがとれるように徹底してやっていきたいと思っています。

3つのMIYOSHIらしさ

1.

すぐやる課

MIYOSHIの設立後、どんな小さな仕事でも喜んでやっていくなかで生まれた言葉が「すぐやる課」です。人も物もお金も足りず、特殊技術があるわけでもない。他社と差別化していくために私たちがしたことが、いただいた仕事を「すぐやる」「早くやる」「ちゃんとやる」ことでした。ときには「早すぎる」と怒られることもあるほど、ひたすら貫いてきたこのスタイルは多くのお客さまからの信頼につながり、MIYOSHIの大きな武器になっています。

2.

人脈

勉強はできない方でしたが「知る」ことは好きで、MIYOSHIを立ち上げたときも営業をかねて山ほど工場見学に行かせてもらいました。その時のつながりが今の製品開発に生きています。また、MIYOSHIには関係のないことでも相談にのったり人をご紹介したりするうちに、「MIYOSHIに聞けば何とかなる」と感じてくださる方が増え、さらに人脈が広がっていきました。「抜苦与楽」でつながるビジネスは大きなMIYOSHIらしさだと思います。

3.

柔軟性

MIYOSHIでは毎月のようにイベントのご依頼をいただきます。地元の社会科見学の受け入れやゴルフトーナメントのボランティアなど、業務とは関係のないことばかり。でも、どんどんトライしていく空気が社内にはあります。仕事をするうえでもこの柔軟性は生きていて、「こういうものがほしい」とご相談いただいたことにNOとは言いません。常識を破ってでも何とかしていこうという気概で取り組むのがMIYOSHIスタイルなのです。

MIYOSHI略歴

MIYOSHIのはじまり

1社下請けからの脱却を目指し、毎年5社から10社の新規取引先を開拓。「何でもやる」「すぐやる」のスタイルを徹底したおかげで順調に売上を伸ばす。MIYOSHIを設立した2002年に1500万、2003年に4500万、2004年に1億3800万と、前年比300%を達成。

二度の赤字

順調に売上は伸びていったものの、売上構成が1社で7〜8割を占めるようになる。その事業に注力せざるを得ないようになるが、仕事がゼロになったタイミングで赤字になるというパターンを2度経験。電子部品組立の仕事の限界を感じたことが開発へ踏み切るきっかけになる。

自社製品の
開発をスタート

生き残りをかけて自社技術や自社製品の開発にチャレンジ。LED照明や電気自動車、ビッグエンターキーなどさまざまな製品を開発するが、売上には貢献できない日々が続く。

G-camが大ヒット

防水性能や赤外線対応など、これまでの監視カメラの課題を解決したG-camが誕生。ついに収益に結びつくようになる。電気自動車の開発の際に出会ったFRPをはじめ、これまでの開発で得た知見がふんだんに生かされた集大成とも言える製品だった。

奇跡の福利厚生
「モミニーク」誕生

出社するのが楽しみになる会社を目指し、マッサージ機を社内に設置したところ大好評。社内の空気がガラリと変わるのを感じたのをきっかけに、「出張整体」という画期的な福利厚生が誕生した。

こんなことを
これまでやってきました!

MIYOSHIの
製品開発秘話

人のためにユーモアを混じえて
開発をした4商品をご紹介

1/木札プリンター

1/木札プリンター

とある日本人形の老舗から「木札にプリントできるプリンターがつくれないか」と相談を受けたのが開発のきっかけでした。紙ではなく木がスライドするようインクジェットプリンターを改造すればいいと思い、できます!と言ったものの、実はこれが大誤算。紙と違って木は厚みを一定にするのがとんでもなく難しく簡単にはできなかったのです。四苦八苦しながら何とか開発しましたが、未だに木の厚みを一定にする方法は見つからず、人による現場での調整は必須。しかし、書家さんも減り、日本人形をお買い上げいただいてすぐにお名前入りの木札を渡せるこのプリンターの需要は大きく、お客さまからは「ずっとつくり続けてほしい」と言われるロングセラーになりました。

2/BIGエンターキー

2/BIGエンターキー

都内のベンチャー企業から相談を受けて開発した、手の平より大きなエンターキー。「よし、まかせろ!」と開発に着手したはいいものの、中に入れるスポンジの調達や縫製、パッケージのデザイン、印刷など、MIYOSHIではやったことがないことばかり。しかし、初めてのことにも果敢に挑戦し、通常の約1700倍という世にもユニークなエンターキーが誕生しました。東急ハンズやヴィレッジバンガードなどに展開し、好評を博しましたが現在では生産終了。しかし、あるとき中国で偶然BIGエンターキーのレプリカを発見!これも世界中でこの製品が面白がられた証なのかもしれません。

3/SL-EV

3/SL-EV

「SLの形をした車で温泉旅行にまわりたい」というお客さまの夢を叶えるために生まれたSL-EVです。1500万かけて1台目が完成。ビジュアルの満足度も高く、これはいいじゃないか!というお声が上がり、2台目以降は180万という設定にしてトータルで16台製作しました。イベントカーとして活躍させたり、本物のSLと併走したり、思い思いに楽しんでいただきました。そのうちの6台を下取りして、会社の前に展示しています。MIYOSHIの名前は知らなくても、「ああ、あの変わった車があるところね」と覚えてもらうのに役立っています。

4/カンタン監視カメラ
G-cam

4/カンタン監視カメラ G-cam

監視カメラのサービスを手掛けている会社から、今あるカメラの課題を解決できないだろうかというご相談がありました。すぐにロボットの開発をしている会社と合同で対策を考え、わずか2週間で試作品をつくったんです。ところが試作品を開発するのが早すぎて、先方の社内で稟議がおりないという結果に。1円もいただかないうちに開発してしまったため、先方も大変恐縮してくださり、「MIYOSHIの製品として出してください」と言っていただけたのです。従来のお困りごとを解決し、さらには取り扱いを驚くほどカンタンにしたことで、あっという間に大ヒット。今ではMIYOSHIの売上の大半を占める主力製品となりました。